2024年10月度 コーヒー相場推移 乾燥懸念で相場上昇、さらに円安も進み過去最高値更新か?
本記事では2024年10月末時点でのコーヒー相場について説明します。
先月に続き、主要生産地であるブラジル・ベトナムでの乾燥から
生産量減少懸念があり、アラビカ種・カネフォラ種ともに高値で推移しており、
さらには円安も進んでおり、過去に無いほどの価格感に突入しております・・・!
コーヒー相場 2021年以降の原料価格上昇について
コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
2024年5月までの推移は 「こちらの記事」 をご覧ください。
アラビカコーヒー相場推移・為替推移
コーヒー生豆の流通価格に直結するグラフをそれぞれご覧いただけます。
①直近半年間のアラビカ種とカネフォラ種の相場価格推移
・・・過去半年間の期間でどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか
②直近半年間の為替($/円)推移と、アラビカ種の理論価格※
・・・為替の変動によってどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか
※理論価格・・・・アラビカコーヒー相場価格(¢/lb)÷ドル換算(100)×為替(円/$)÷キロ換算(0.45359)
というすさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。
実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの種類によってはプレミアム(価格が上乗せ)がつくので、
日本に入ってくる通常品のコーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。
③過去2年間のアラビカ相場とカネフォラ種の相場価格推移
・・・過去2年間という長期間で見た時に、コーヒーの原料価格がどれぐらい変動しているか
先月では為替は142$/円ほどでしたが、10月には150$/円まで円安進行しています。
今後の見通し
ブラジルでは成長期に十分な降雨がなかったことから、来期の生産量が減ることは確定的だそうです。
どれほど減るかはわからないようですが、複数のブラジル生産者が『2025/2026クロップは減る』と
言っていたので、今後の相場に一番影響あたえそうな話題です。
ベトナムでは10月末から収穫が始まっていますが、収穫が始まった途端にカネフォラ種の相場が
少し下がり始めたので、収穫を早める意欲を失っているようです。
ブラジルでの25/26クロップの減産が確定的であること、
ベトナムでの収穫が始まったが、悪天候で昨年より収穫量が10%下がる見込みであること、
為替が円安に進んでいること、
以上の3点はすぐに解決するような見込みがないので、この相場感がまだ続くのではないかと
考えております。
ここまでご覧いただきありがとうございます。
先月作成したYOUTUBEアカウントでは毎週1回のペースで動画を投稿しておりますので、
ぜひご覧いただければと思います。宜しくお願いします。
投稿者プロフィール
- 西埜元成
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アラブ珈琲株式会社の西埜元成(にしのもとしげ)と申します。
高校生の頃からコーヒーに関わる仕事を始めて早20年。
焙煎豆の挽き売り、生豆商社での経験を活かして生豆販売、
焙煎豆商品の商品設計、焙煎豆製品の製造管理、
自家焙煎店への生豆販売や焙煎サポート 等々コーヒーに関係する
業務に従事しております。
コーヒーに関係する質問や、お店の開店、焙煎方法等で質問ございましたら、遠慮なくご連絡ください。