アラビカコーヒー相場価格急騰!円安も進み、取引価格急騰中!!(コーヒー相場2024年4月末)
3月末時点では少しずつ相場があがり、さらには円安も進んだため、「徐々に」
生豆価格が上昇しましたが、4月中旬頃からアラビカ相場価格は「一気に」急騰。
ある生産国のコーヒーではkgあたり¥300/kgほど値上がりしており、このままの
相場感が続くと、さらなる値上げも検討しなければならないほどです・・・。
コーヒー相場 高騰の発端
コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
相場推移に関しましてはこちらの記事『コーヒー相場の高騰について』をご覧ください。
アラビカコーヒー相場推移・為替推移
アラビカコーヒーの相場(¢/lb)、為替(米ドル/円)、理論価格のグラフです。
①過去半年間のアラビカ相場と為替推移のグラフ
②過去半年間の理論価格※
③過去2年間のアラビカ相場と理論価格のグラフ
※理論価格・・・・
アラビカコーヒー相場価格(¢/lb)÷ドル換算(100)×為替(円/$)÷キロ換算(0.45359)という
すさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの
種類によってはプレミアム(価格が上乗せ)がつくので、日本に入ってくる汎用品の
コーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。
上記のグラフだけ見ると、ゆるやかにあがっているように見えるかもしれませんが、
3月末の理論価格¥640/kg程に対して、¥820/kgまで上昇しているので、
28%も上昇していることになります。ただアラビカ相場が上昇しているだけではなく、
円安も進行していることが今回の価格上昇にさらなる拍車をかけています。
今後の見通し
今回の価格上昇は
①ブラジルでの悪天候による収穫減懸念
②ロブスタ相場高騰によるアラビカ代替移行
③輸出業者と商社が抱えるショートポジションに目をつけた投機筋の参入
などが挙げられます。
①のブラジルによる収穫減懸念はほとんど解消されており、③も一時的なものなので
解消されると考えていますが、②のロブスタ価格上昇は解決しそうにありません。。
ベトナムロブスタの供給は継続して逼迫しており、天候不安による24/25年クロップも収穫量が
減少するのでは?という懸念から、4月12日には過去最高価格となる高値になりました。
弊社もそうですが、ロブスタ種の価格がアラビカ種の価格以上になっていることから、
ロブスタ種の配合率を減らし、アラビカ種の配合比を高めているロースターや、
自家焙煎業者も多いです。
5/1時点では10¢/lb近く下落しており、ブラジルの生産量減少不足懸念も解消されて
おりますので、このままの勢いで下落してほしいものですが、
「相場も高い!」「円安も進む!」となった場合は値上げせざるを得ない状況です。
ここまでご覧いただきありがとうございました。