コーヒー相場 2023年4月末時点
直近ではコーヒー相場が大きく動きました。コーヒー生産国での減産見込みや天候不良といった情報からなる相場上昇というよりかは、短期的な供給不足やブラジルでのレアル高を背景に投機資金が流入したことによって相場が上昇しております。
コーヒー相場高騰の発端
コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由と、推移に関してはこちらの記事『コーヒー相場の高騰について』をご覧ください。
直近のコーヒー相場推移
こちらは過去半年間のコーヒー相場推移(アラビカ種)です。
この半年間のグラフだけ見るとコーヒーの相場が下がっているように見えるかもしれませんが、2022年10月末から下がり始めたコーヒー相場は、2023年1月中旬から『一気に下がりすぎた相場反発』や『ブラジル生産量減懸念』によって、再び高騰します。
140¢/lb台まで下落したコーヒー相場でしたが、2月から4月にかけては大生産国ブラジルのレアル高(為替で損する状態)による出荷渋りによる短期的な供給不足問題が発生し、4月には200¢/lb台に再度上昇しておりわずか数カ月の間に取引価格も激変しています。本記事を記載している5月1日には185¢/lbまで落ち着いておりますが、いずれにしても高水準な相場であることに変わりはありません。
今後のコーヒー相場の動き
私の経験上、5月~9月はコーヒー相場は上がるものと考えております。といいますのも、この期間は大生産国ブラジルでの収穫期にあたり、この期間中に『収穫が遅れている』、『生産量減りそう!』といった情報が発表されると大きく相場が上昇する可能性がある為です。
また、7月から8月にかけてはコーヒー相場最大の変動要因といっても過言ではないブラジルでの霜害が発生する可能性があります。産地での気温が下がると霜害リスクが高まるので、これに応じて相場も上がる事があるため、しばらくは高水準での相場が続きそうです。
ここまでご覧頂きありがとうございました。ブラジル2023/24クロップの生育は順調との情報もあるため、大きくは上がらないのではという期待をしています!
投稿者プロフィール
- 西埜元成
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アラブ珈琲株式会社の西埜元成(にしのもとしげ)と申します。
高校生の頃からコーヒーに関わる仕事を始めて早20年。
焙煎豆の挽き売り、生豆商社での経験を活かして生豆販売、
焙煎豆商品の商品設計、焙煎豆製品の製造管理、
自家焙煎店への生豆販売や焙煎サポート 等々コーヒーに関係する
業務に従事しております。
コーヒーに関係する質問や、お店の開店、焙煎方法等で質問ございましたら、遠慮なくご連絡ください。