アラブ珈琲コンシェルジュ

本記事をご覧いただき有難うございます。
大阪でコーヒーの業務用卸（生豆・焙煎豆）、小売り製品の製造をしております
アラブ珈琲株式会社の西埜元成と申します。

この記事では2025年5月末時点でのコーヒー相場について説明いたします。
2021年以降上昇を続けているコーヒー相場は2024年9月に史上最高値に突入しました。
2025年5月末時点では収穫量が想定より良く、少し下落傾向にあります。

コーヒー相場　2021年以降の原料価格上昇について

コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
2024年5月までの推移は　「こちらの記事」　をご覧ください。

2024年11月以降の急騰に関しては『こちらの記事』をご覧ください。

アラビカコーヒー相場推移・為替推移

コーヒー生豆の流通価格に直結するグラフをそれぞれご覧いただけます。
①直近半年間のアラビカ種とカネフォラ種の相場価格推移
　･･･過去半年間の期間でどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

②直近半年間の為替（$/円）推移と、アラビカ種の理論価格※
　･･･為替の変動によってどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

※理論価格とはアラビカコーヒー相場価格（￠/lb）÷ドル換算（100）×為替（円/$）÷キロ換算（0.45359）というすさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの種類によってはプレミアム（価格が上乗せ）がつくので、日本に入る通常品のコーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。

③過去2年間のアラビカ相場とカネフォラ種の相場価格推移
過去2年間という長期間で見た時に、コーヒーの原料価格がどれぐらい変動しているか

今後の相場動向は・・・？

現在はロブスタ種の収穫出来高が良いこともあり、半年ぶりの安値まで戻しました。
アラビカ種はブラジルでの収穫量が想定よりも良かったことや、ロブスタ種の相場に
引っ張られる形で、少し下落傾向にあります（それでも十分高いですが・・・）

ただ、中米のコーヒー生産量が多くの国で減産になっていることや、
昨今のコーヒー相場高騰から生産農家の強気な販売姿勢は変わっていないようで、
相場価格の下落が価格に反映されるのはまだまだ先になりそうです。

今後の相場を大きく動かす要因となるのはやはりブラジルだと思います。
ブラジルは現在収穫真っ最中ですが、6～8月は産地が凍結する霜害の恐れがあること、
9月以降は産地が乾燥してしまう旱魃（かんばつ）の可能性があります。

この２つの懸念点を無事通過して、生産量も好調ということになれば、
長きにわたるコーヒー生豆相場高騰もようやく少し落ち着きを取り戻すかもしれません。

もう4年強相場高が続いておりますので、そろそろ落ち着いてほしいものです・・・。
ここまでご覧いただき有難うございました。

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