相場高×円安によって原料価格上昇中。認証在庫数増加で下落も期待できるが・・・(コーヒー相場2024年2月度)
コーヒー豆の価格は 今これぐらいでコーヒーが取引されているという「コーヒー相場」と為替$/円
によって決まります。これまでは「相場が上がれば円高に動く」「円安になれば相場が下がる」
という最も価格があがる組み合わせを絶妙に避けつつ価格体系が維持されてきたのですが、
2024年1月頃からは相場も高けりゃ円も安い! という泣きっ面にハチ、傷口に塩を塗る、
踏んだり蹴ったり状態に突入してしまいました。ボキャブラリーの豊富さも披露したところで、
現時点での相場動向についてまとめたいと思います。
コーヒー相場 高騰の発端
コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
相場推移に関しましてはこちらの記事『コーヒー相場の高騰について』をご覧ください。
アラビカコーヒー相場推移・為替推移
アラビカコーヒーの直近半年間の相場推移、2年間の相場推移、為替の推移表です。
冒頭に述べました通り、相場高×円安という状況ですのでこの2要素によって算出される
「理論価格」のグラフも作成してみました。
この「理論価格」は
アラビカコーヒー相場価格(¢/lb)÷ドル換算(100)×為替(円/$)÷キロ換算(0.45359)という
すさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの
種類によってはプレミアム(価格が上乗せ)がつくので、日本に入ってくる汎用品の
コーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。
今後の見通し
大生産国ブラジルでの乾燥した天候も降雨があったので24/25クロップの増産が見込めること、
先月22万袋まで落ち込んだ認証在庫※も2月末には34万まで回復し、さらに認証待ちが14万袋
あることから大幅に認証在庫数が回復しているので、相場が下落する可能性はあります。
(認証在庫・・・世界にこれだけコーヒーがありますよ!という指標のようなもの)
また中米のニュークロップが輸出されれば、さらなる認証在庫数も増加する可能性もあるので、
相場が上がるというよりは下がる可能性があるのではないか・・・と考えています。
しかし!アフリカ(特にエチオピア)からの流通遅延や、アジアからヨーロッパへの流通が
遅延していることでエチオピアのコモディティ価格の上昇、ロブスタの価格上昇が著しいです。
大きく価格が変わるのは2024年10月にブラジルの24/25クロップの生産量が明確になった
タイミングだと考えております。ここまでご覧いただき有難うございました。