アラブ珈琲コンシェルジュ

本記事では2024年7月末時点でのコーヒー相場について記載します。
2024年4月よりロブスタ種の減産や、ブラジルやベトナムといった大生産国での乾燥懸念から
コーヒー相場は7月初旬にさらなる高騰となりました。

コーヒー相場　2021年以降の原料価格上昇について

コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
2024年5月までの推移は　「こちらの記事」　をご覧ください。

アラビカコーヒー相場推移・為替推移

コーヒー生豆の流通価格に直結するグラフをそれぞれご覧いただけます。
①直近半年間のアラビカ種とカネフォラ種の相場価格推移
　･･･過去半年間という期間でどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

②直近半年間の為替（$/円）推移と、アラビカ種の理論価格※
　･･･為替の変動によってどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

③過去2年間のアラビカ相場とカネフォラ種の相場価格推移
　･･･過去2年間という長期間で見た時に、コーヒーの原料価格がどれぐらい変動しているか

※理論価格････
アラビカコーヒー相場価格（￠/lb）÷ドル換算（100）×為替（円/$）÷キロ換算（0.45359）という
すさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。実際にはここに貨物の保険料や
コーヒーの種類によってはプレミアム（価格が上乗せ）がつくので、日本に入ってくる通常品の
コーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。

2024年7月に入った途端、両種価格が急上昇しています。ブラジルでの収穫期にあたる4月~9月末までは
収穫進捗や天候によって相場が変動します。今年はブラジル、さらにはベトナムでも乾燥した天候が
続いたことからも『来年の収穫量下がるかも・・・』『来年は雨量が不足して粒の大きいコーヒー豆』が
できないかも・・・という懸念が発生し、相場が急騰しました。

2024年4月より一気に円安進行し、2024年6月にはついに1ドル160円を超える超円安状態となりました。
7月初旬は『コーヒー相場価格急上昇！』さらに『円安によって原料価格はさらに上昇！』と原料価格が
上がっていたので毎日の相場・為替を見ると、ホントに泣きそうでした。。。

上記グラフはここ2年間のアラビカ種とロブスタ種の相場推移価格です。
カネフォラ種の上がり幅はすさまじく、主要生産国であるベトナム、インドネシアでの減産に起因しています。

カネフォラ種の価格があがると、コーヒーを使用する業者はアラビカ種への切り替え、配合変更を行うので、
アラビカ種も連動してコーヒーの相場価格は上昇していきます。

今後の見通し

ブラジルでの収穫は乾燥した天候が続いているため順調で、例年より早く80%近くの収穫が完了。
またブラジルの通貨レアルがレアル安状態にあるため、農家からの販売も増加しており、
相場下落の要因になりえるのですが、相場が下がると販売量も低下することが考えられます。

また、アフリカ、ヨーロッパ同様にブラジルからの船も出港が遅れていることから、
大幅な相場下落にはならないかな・・・・？と思っています。
（そりゃ内心はめちゃくちゃ下がってほしいですよ）

ベトナムでは乾燥した天候が続いておりましたが、7月に入ってようやく待望の降雨もあり、
来クロップの生産量が改善する見込みがでてきたので、下落を期待したいところですが、
収穫が開始する11月ぐらいまでは大きく動かないと考えています。

大手メーカーも以下のような価格改定を発表していることから、まだまだ値下がりを期待できる段階では
ありませんが、以前よりは少しだけ相場下降の期待ができる状態になっていると思います（希望）

2024.07.18　猛暑の不作、コーヒー豆最高値を更新中　家庭用は夏に最大3割値上げ
https://news.yahoo.co.jp/articles/86ee69b8637d61cbacf482836c482e352516f75b

ここまでご覧いただきありがとうございました。
暑い日が続いておりますので、皆様体調管理には十分お気をつけください。

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