アラブ珈琲コンシェルジュ

本記事をご覧いただき有難うございます。
大阪でコーヒーの業務用卸（生豆・焙煎豆）、小売り製品の製造をしております
アラブ珈琲株式会社の西埜元成と申します。

2025年2月に過去最高価格となったコーヒー相場価格は、
ベトナム、ブラジルでのカネフォラ種の生産量が良好であることから
カネフォラ種の相場価格は少しずつ下落し、これに追随する形で
アラビカ種も2024年11月ぶりの相場感まで下がっております。

直近のアラビカ種平均相場価格は5月が373￠/lb、6月が333￠/lb、7月が296￠/lbと
高い相場感は続いていますが、以前よりも下落しようやく明るい兆しが見えてきました・・・！

コーヒー相場　2021年以降の原料価格上昇について

コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
2024年5月までの推移は　「こちらの記事」　をご覧ください。

2024年11月以降の急騰に関しては『こちらの記事』をご覧ください。

アラビカコーヒー相場推移・為替推移

コーヒー生豆の流通価格に直結するグラフをそれぞれご覧いただけます。
①直近半年間のアラビカ種とカネフォラ種の相場価格推移
　･･･過去半年間の期間でどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

②直近半年間の為替（$/円）推移と、アラビカ種の理論価格※
　･･･為替の変動によってどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか

※理論価格とはアラビカコーヒー相場価格（￠/lb）÷ドル換算（100）×為替（円/$）÷キロ換算（0.45359）というすさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの種類によってはプレミアム（価格が上乗せ）がつくので、日本に入る通常品のコーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。

③直近2年間　アラビカ種、カネフォラ種相場価格推移

今後の相場動向は・・・？

現状、相場価格が上がる要因としては、
①　ブラジルでの霜害（8月初旬）
②　ブラジルでの旱魃（9月～11月）ぐらいなのですが、
想定していたよりもブラジルでの収穫も順調なので、上がるよりも下がる可能性の
方が高いのではないかと考えています。

アメリカがブラジルに50%の関税をかけるという問題もいよいよ現実味を帯びてきて、
8月6日には50%の関税が実施される予定になっております。
これが実施されると、アメリカでのブラジルコーヒー価格が大幅に上昇するので、

アメリカのロースターはブラジルの仕入れ数を大きく減らし、代わりとなるコーヒーを
用いることが考えられるので、アメリカで飲むコーヒーの味わいが激変するのではないかと
考えております。

また、ブラジルはアメリカに代わる納品先を見つけないといけないので、いくら相場観が高い
とは言え、あまり強気な交渉はできず値段を下げにくるのではないか　と予想しています。

個人的には来月の記事で『さらに相場下落！』という内容が言えると考えておりますので、
期待して待ちたいと思います。ここまでご覧頂き有難うございました。