2024年12月末 コーヒー相場推移 史上最高値更新中・・・!!
本記事では2024年12月末時点でのコーヒー相場について説明します。
先月は様々なメディアで放送されましたが、コーヒーの取引価格は
歴史的な大高騰状態にあります。
ブラジルでの生産量の減少懸念、ベトナムでの収穫遅れによる需給問題、
この状態を面白く見た投機筋の参入、さらには円安傾向にあるため、
12月は日々史上最高値を更新するという1か月となりました。
この状況がいつまで続くのかを私なりに考えてみましたので、
良ければご覧くださいませ。
目次
コーヒー相場 2021年以降の原料価格上昇について
コーヒー相場価格の高騰は2021年1月からのブラジル生産量減産懸念と、2021年7月末に
発生した産地が凍結する『霜害』の発生を発端としています。過去の相場高騰理由の詳細と、
2024年5月までの推移は 「こちらの記事」 をご覧ください。
2024年11月以降の急騰に関しては『こちらの記事』をご覧ください。
アラビカコーヒー相場推移・為替推移
コーヒー生豆の流通価格に直結するグラフをそれぞれご覧いただけます。
①直近半年間のアラビカ種とカネフォラ種の相場価格推移
・・・過去半年間の期間でどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか
②直近半年間の為替($/円)推移と、アラビカ種の理論価格※
・・・為替の変動によってどれぐらいコーヒーの原料価格が変動しているか
※理論価格とは
アラビカコーヒー相場価格(¢/lb)÷ドル換算(100)×為替(円/$)÷キロ換算(0.45359)
というすさまじくアバウトな計算方法によって計算されています。
実際にはここに貨物の保険料やコーヒーの種類によってはプレミアム(価格が上乗せ)がつくので、
日本に入る通常品のコーヒー生豆価格の目安ぐらいに見ていただければと思います。
③過去2年間のアラビカ相場とカネフォラ種の相場価格推移
過去2年間という長期間で見た時に、コーヒーの原料価格がどれぐらい変動しているか
どのような状態なのか・・・?
・ブラジルの生産量
2024年夏季の干ばつがコーヒーの樹に与えたダメージは想定よりも大きく、
農家は木の剪定(カットしたり、抜いたり)をしており、これが2025年の
生産量を大きく減産させるのでは・・・?と懸念されています。
どれぐらい減るのか?というのはハッキリしておりませんが、
収穫前の3月ぐらいにはおおよその数量がわかると思います。
想像以上の被害が出ていないことを願う限りです。
・ブラジルの出荷遅延
生産量の減少懸念だけではなく、港からの出港遅延も問題になっています。
コーヒーだけでなく、砂糖や綿花の需要増加からこれらを輸送するための
コンテナが不足していることや、そもそも港の処理能力を超えるような状況で、
船の出港遅延が頻繁に起こっており、貨物を優先的に運ぶためのオプション費用が
かかるような事態にまでなっております。。
・ベトナムでの輸出量減・・・
2024年11月のコーヒー輸出量は前年比49%と大きく減少。
1月~11月の期間でみると14%も減少していることからロブスタ種の価格は
かなり高騰しております・・・。
・今後の見通しに関して
上記のような状況から、コーヒーの相場が急に下がるようなことはなく、
しばらくは現在のような相場価格で動くのではないかと考えています。
ブラジルでの干ばつによる影響が思ったより少なかった!
ベトナムでの収穫遅延は解消され、収量が想像より上昇した!
こういった上方修正があれば、価格が下がる可能性はありますが、
今は下がることを期待して待つより、上がるリスクを懸念して
原料の確保を行うことをお勧めいたします・・・!
ここまでご覧いただきありがとうございました。